丸鶴のチャーハンが作り置きだとして何が悪い?

こんにちは。栞です。

今回は、東京の板橋にある老舗町中華「丸鶴」を取り上げます。

元カリスマホストの城咲 仁さんの実家でもある丸鶴ですが、店主で父親の岡山 実さんの方が考案した”しっとりチャーハン”は全国からその味を求めてお客さんが殺到する程の美味しさなのです。

ただ、圧倒的な支持がある一方で、ネット上では「チャーハンは作り置きなのではないか?」という声が上がっています。

今回は、チャーハンの作り置き疑惑について解説すると共に所見を述べたいと思います。

丸鶴のチャーハンは作り置き?

結論から言うと、丸鶴で提供されているチャーハンは事前に作り置いたものである可能性が高いと考えています。

その理由は以下の点です。

①注文から配膳までが5分以内

②入店した時点で配膳が済んでいる

③作り置き用だと思われるチャーハンの映像が動画に映っている

一つずつ解説していきます。

注文から配膳までが5分以内

私が初めて丸鶴を訪れたのは2021年12月19日のことでした。

この時、私は友人と共に1巡目に入店していましたが、注文から5分も経たずにチャーハンがテーブルに運ばれて来たことを覚えています。

その際に注文したチャーハンがこちらの「とびこチャーハン」です。

提供スピードのあまりの速さに思わず「速ッ!!」と声に出して驚いてしました(笑)

丸鶴のチャーハンの具材はチャーハンのみで、これを高温で炒めるだけなので一般のチャーハンよりも調理の行程が省略されていることは確かです。

ただ、注文から配膳まで5分以内という提供スピードは私たちに限った話ではなく、他のお客さんにも同様のスピードでチャーハンを提供し続けていました。

”神速”とも言うべき程の提供スピードを維持していたことから、チャーハンは予め作り置きしたものを再加熱して提供していると考えた次第です。

入店した時点で配膳が済んでいる

かねてより丸鶴は行列必至の大人気店でしたが、これに拍車が掛かったのは城咲 仁さんのYouTubeチャンネルだと思われます。

城咲さんは丸鶴の味を後世に残すべく、冷凍チャーハンを企画し、その一環として父親に弟子入りてチャーハン作りを手伝っていました。

実家での修行動画が公開されたのは2022年4月で、この動画をきっかけに丸鶴の知名度が加速度的に広まったというわけです。

これにより、丸鶴は平日でも開店前から行列が出来るようになってしまいました。

以前の丸鶴であれば、10:30(11:00開店)に並べば、まず間違いなく1巡目の1番目を陣取ることが出来ていました。

しかし、城咲さんの動画がバズったことで、これ以降は10:30に並んでも既に10人以上の待機列が発生している状況となっています。

こうした事態に対応すべく、丸鶴側もそれまでのルールやシステムを変更することになりました。

その一つが注文システムの変更です。

これまではいくら行列が出来ていようとも、オーダーは店内に案内されて着席してから店員さんに聞かれていました。

ところが、動画がバスってからは店員さんが店外に出てきて、待機しているお客さん1人1人に注文を聞いて回っているのです。

事前にお客さんの注文と人数を確認しておくことで、お客さんが異常に殺到しても、提供スピードを極限まで高めているというわけです。

ただ、ある日のこと、私が1巡目の1番手で入店したところ、案内された席には既に注文したチャーハンが配膳されていました。

いくら事前に注文を確認しているとはいえ、私が着席する前にチャーハンが提供されているのは異常なスピードとしか言いようがありません。

配膳されていたチャーハンもたった今出来上がったばかりの熱々で、十数分前からそこに置かれていたものではないということは明白でした。

そのため、このチャーハンは私が入店する直前まで中華鍋の中で炒められていたことは間違いないのです。

しかし、事前に注文を確認しているとはいえ、私が着席する前にチャーハンが配膳されていた状況を考えると、作り置きしていたチャーハンを再加熱したと考える方が自然であり妥当でしょう。

作り置き用だと思われるチャーハンの映像が動画に映っている

先に述べた理由はいずれも私の実体験に基づくものであり、これを根拠にして「チャーハン=作り置き」と判断するのは早計です。

私が丸鶴のチャーハンを作り置きだと考えている理由は、自身の体験談に加えて、以下の動画を確認したからです。

いずれも丸鶴の仕込みに密着した動画ですが、この中に炒めたチャーハンを大きなタッパーに移し替えているシーンが存在しています。

上記の動画をクリックすると、当該シーンから再生されます。

2つ目の動画では、このチャーハンが「テイクアウト用(お土産用)」「仕出し用」と説明されていますが、少なくともこの用途に限っては作り置きしたチャーハンを再加熱していると考えていいでしょう。

作り置きは悪なのか?

丸鶴のチャーハンが作り置きだと仮定して、ネット上ではそれを快く思わない人間が一定数存在しています。

チャーシューチャーハンを注文して2分くらいで来ました。
作り置きなんだろうなー…

(中略)

出来立てが食べたかったです

※「https://tabelog.com/tokyo/A1322/A132203/13142320/dtlrvwlst/B466773550/」より引用

確かに、お客さん側からすれば出来立てを食べたいうというのが本音でしょう。

ただ、これまでの丸鶴は店主1人で全てのメニューを調理してきたため、ある一定量の作り置きがないと1品あたりの提供スピードが遅くなってしまい、その結果として回転率も低くなり、待機時間が長くなってしまいます。

[補足]
2024年6月より、丸鶴には調理人が1人増え、また、城咲さんもコンスタントに手伝いに入っているため、提供スピードは以前と比べて劇的に改善されています。

「待機時間が長くなってもいいから、作り立てが食べたい」という意見なら理解できますが、作り置きに批判的な方の多くはお店側の事情を一切無視した独善的な主張を展開しています。

「待機時間をもっと短くしろ」「でも作り立てが食べたい」というのは社会の実情を知らない子供の意見にしか思えません。

世間では作り置きを良しとしない風潮がありますが、私は決してそのようには思わないし、むしろ繁盛店なら当然の選択だとすら感じます。

例えば、神奈川県 藤沢市にある大盛り町中華「よなかそば」では連日のように大行列が出来ており、当初はお客さんに効率よくチャーハンを提供できなかったと言います。

しかし、試行錯誤の末に、予めご飯に火を入れておくことでチャーハンの提供スピードを劇的に改善することに成功しています。

事実、以下の動画では予めご飯を炒めているシーンが映されています。

さらに、次の動画では唐揚げも事前に一度揚げているシーンも存在していました。

これらの”下準備”はお店側が効率よくお客さんに料理を提供するために苦心した結果であり、それは全てお客さんのために生み出された方法です。

丸鶴が事前にチャーハンを作り置きしているとすれば、それは、よなかそばと全く同じ思いから生み出されたと言えます。

それにも拘わらず、ただただ「作り置き=悪」という短絡的な主張には到底同意することなど出来ません。

私個人としては、こうした行為はお店側の企業努力であって、「作り置き」ではなく「下準備」だと考えています。

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